--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2012-09-17(Mon)

名探偵コナン 怪盗キッドとの2日間[終焉]

 【2万ヒット企画】第1弾!!

皆さん、永らくお待たせしました。。
というか、待たせすぎてごめんなさい
(前話のUPが6/24だから、3カ月弱のブランク…)

コナンキッド共同戦線物語、終結です!




▼第1話から読む▼


早速読む方はCLICK!



 キッドは、昼食後すぐに、美術館のさっき見なかった4階から上を調べ始めた。
(…防犯カメラは、階段の入り口に2つ、非常口の脇に1つ、それから…)
キッドは細かいところをチェックしながら、ふとある作品に目を留めた。それは、トタン板や鉄パイプ、流木などの廃材にペイントを施した作品だった。
「…どうなんだろ、これ…見る人が見りゃ立派な作品なのかも知んねーが、オレにはさっぱりだな…ん?」
キッドは、そのそばの壁に何か盛り上がった部分があるのに気付いた。
(…コレって…)
その時、コナンが急いで階段を上ってきた。
「ん?オメー、トイレ行ってたんじゃなかったのか?」
「それが、下のトイレがどれも清掃中でよ…掃除が終わってる上の階のトイレを使えって言われて…」
そう言ってコナンは、4階のトイレへ走った。しかし、トイレの前に『清掃中』の看板がかかっているのを見て首をかしげた。
「あれ?掃除は終わってんじゃなかったのか?」
「おかしーな…まあいいや、別のトイレに行くよ」
「そうか?んじゃ、オレはもう少しこの辺を見て回ってるからよ」
二人の声が遠ざかっていくのを、トイレの中の人影が耳を澄ませてチェックしていた。そして、大きなスーツケースから、赤いランプが点滅する黒い箱を数個取り出した。
 コナンとキッドは、4階を調べ終わり、5階へ続く階段を上った。
「うわっ、広…」
様々な絵画や彫刻が展示された下階とは対照的に、5階にはほぼ何もなかった。
(ここだな、あのジイさんが宝石を展示するのは…ま、さすがに今の段階では何も細工してねぇか…)
真ん中にぽつんと置かれたガラスケースに触って、キッドが言った。その時、キッドはケースの脇にあった小型のマイクのようなものを見て、目を細めた。
(ん…?)
それとほぼ同時に、コナンは、天井に何か黒いものが幾つもつけられているのに気付いた。
(何だ…?)
眼鏡の望遠機能を使ってその物体を見て、コナンはハッとした。
「どうした?」
「…いや、何でもないよ」
「そうか?」
キッドは、そう言うと向こうを向いた。コナンは、キッドからそっと離れると、眉をひそめた。
「…あら、あなた達、さっきの?」
突然、後ろから声がした。そこには、食堂で会った女性が立っていた。
「あ、ど、どうも…」
キッドは、女性に愛想笑いをすると、コナンに耳打ちした。
「ここから離れよう」
コナンは黙って頷き、瞬時に「ねぇお兄ちゃん、ここなんにもないよ、早く帰ろ~」とブリッ子声を出した。
二人は足早に立ち去ろうとしたが、行く手を阻むように女性が話しかけてきた。
「そういえば今度、鈴木次郎吉さんがここで個展をやるそうですよね?何でも目玉は、この間キッドが狙ったものよりさらに大きなルビーだとか!」
「え、えぇ…」
キッドは、そっとポケットに手を入れた。
「でも今回は盗れないみたいよ?キッドさん…」
女性が、にっこりと笑った。キッドは、目を見開いた。
バァン!!
次の瞬間、辺りに眩いばかりの光と硝煙の臭いが立ちこめた。女性が拳銃でキッドを狙い、同時にキッドが閃光弾を落としたのだ。
光がおさまった時、キッドとコナンの影は無かった。女性は、懐から無線を取り出すと、低い声で呟いた。
「予定通りです、スネイク様」
キッドとコナンは、窓の外にいた。今のキッドは、左足が不自由なため、階段は使えない。かといって、エレベーターでは追い付かれる危険があるため、窓枠に伸縮サスペンダーを引っ掛けて、外から階下へ降りようとしていた。しかし…
ドォン!
急に、5階が爆発した。その勢いで、サスペンダーが外れ、二人は落下し始めた。
「くっ…」
キッドが、左手で辛うじて4階の窓枠をつかみ、コナンはキッドの右足にしがみついた。持つ人がいなくなった松葉杖が、木の葉のように落下していった。
「やっぱ、天井のアレは爆弾か…」
「…オメーも気づいてたか」
「にしても、あの女は…」
キッドは、そう呟くと、懐を探った。その時、一瞬ハッとした顔をしたが、すぐにハトを一羽取り出し、天空に放した。ハトはある方向へ、まっすぐに飛び立っていった。
「キッド!!」
急にコナンが叫んだ。キッドがコナンの視線の先を見ると、少し離れた木の陰に、スナイパーらしき人影が見えた。
「!」
コナンは、窓の方に向き直ると、キック力増強シューズで窓を思いっきり蹴破った。キッドは窓枠から手を放し、一瞬で白い怪盗の姿になると、そのままコナンを抱えて窓に飛び込んだ。ガラスの破片の散乱した床に思わず左足で着地しそうになりよろめいたが、すぐに体勢を立て直し、前を見据えた。視線の先には、昨日自分たちを殺そうとした奴ら―キッドの大切なものを奪ったという謎の組織―が、勢揃いしていた。
「驚いているようだなキッド…まだ宝石が届かないうちに我々が来ることはないと踏んでいたようだな?」
スネイクが、キッドの顔を見て口の端を上げた。キッドは、じっと相手を睨み、フッと笑った。
「…いや、オメーらの動きには気づいてたぜ?近くの林に隠れていたことは、オレの仲間から聞いてたしな」
コナンは、その言葉に感嘆した。本当は、掃除が終わったはずなのに清掃中のトイレ、ガラスケース傍の盗聴器や天井に仕掛けられた爆弾を見るまでは、彼らが近くまで来ていることは気付かなかったはずだ。というか、自分は気付いていなかった。林の件は知っていたのか出任せかは分からないが、キッドのポーカーフェイスと相まって、敵を狼狽させるには十分効果があった。
 とにかく、今が危険な状況である事は間違いない。コナンは内心焦っていた。キッドは手負いで、自分は今は力のない子供だ。麻酔銃とサッカーボールだけでは、銃を構えている集団に到底太刀打ちできるものではない。―そんなコナンの気持ちを読んだのか、キッドが手を後ろに回し、コナンにしか分からないように手話で言った。
『左斜め後ろの彫刻の裏に隠れろ』
コナンは、瞬きでYesの返事をした。キッドはそれを見ると、袖の中から煙幕らしき弾を手に滑り込ませた。
 しかし敵は、肩の微かな動きで何か行動を起こそうとしていることに気付いたらしい。ニヤリと笑うと、銃口を、コナンに向けた。
「!!!」
考えるよりも早く、体が動いていた。キッドは、コナンを掬うように拾うと、彫刻の陰に滑り込んだ。同時にスネイクの銃口が火を噴き、キッドの額を掠めた。
「ぐっ…」
キッドは、目に流れる血を拭ってから、コナンに『奥に行け』と目配せした。コナンがそっと後ろの石像の陰に移ったのを見ると、キッドは懐からトランプ銃を出して構えた。
「…フン、自分に向けられた弾は避けても、ガキを狙えば捨て身で守るとは…分かりやすいねぇ、ハートフルな怪盗さんよ」
スネイクは、コツコツと不気味な靴音を立てて、ゆっくりと近づいてきた。
「昨日の犯行で、警察と遊びもせず早々に撤退したのは、我々がお前を抹殺しようとしているのに気付いたからか?」
スネイクが、問いながら撃鉄を起こした。その音を聞いたキッドは、フッと笑った。
「あぁ…ショーを見に来てくださってるお客様を、危険なことに巻き込んでしまうのは、マジシャンとしてやってはいけないことですから…なっ!!」
そう言うと同時に、キッドは反撃を開始した。彫刻の裏からひらりと躍り出たかと思うと、右肩と左足を怪我しているとは思えない身軽さで、トランプ弾で相手の拳銃を叩き落とし、蹴りを食らわせた。
(アイツ…無茶しやがって…!!)
コナンは、石像の裏で毒づいた。いくらこういう場面に慣れている怪盗とはいえ、このままでは10分ともたないだろう…そう思った時、短機関銃を持ったスネイクの仲間の男が石像に接近してきていた。
(…しめた!)
男が石像の裏に回り込むと同時に、コナンはキック力増強シューズでサッカーボールを思い切り蹴った。男は頭から吹っ飛び、コナンは男の手から離れた短機関銃を拾い上げた。
「キッド、伏せろ!!」
コナンの叫びに、キッドは素早く反応した。キッドが横に跳ぶと、コナンは敵の群れめがけて銃を連射した。防弾ジャケット越しとはいえ、腹に弾を食らった男たちは、痛さに呻き動けなくなった。
「ナイス、名探偵!」
キッドがコナンに向かって、親指を立てた。これで、無事に立っていられているのはスネイクとあの女性だけとなった。
「…さぁ、そろそろケリをつけようじゃねーか」
キッドが、スネイクと対峙し、お互い相手を睨みつけた。が、スネイクが、薄ら笑いを浮かべると、何かを取り出した。
「ああ、そうだな…!」
スネイクは、何かリモコンのようなものを高々と掲げた。
「!!」
キッドがコナンを抱えて飛び退けるのと、スネイクがリモコンのスイッチを押すのはほぼ同時だった。二人がいた付近に仕掛けられていたと思われる爆弾が、数個爆発した。そこら中に無残に壊れた作品が散乱し、土煙が舞った。
「…フン、俺を殺す準備は万端って訳ね」
物陰に隠れて体に付いた汚れを払いながら、キッドが笑った。
「だけど、そろそろ自分のことも心配した方がいいんじゃないのか?」
「何?」
スネイクが首を傾げると、遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。
「け、警察だと…!?お前らの携帯は、この女に盗らせたはず!」
スネイクは、凄い形相で女性を睨んだ。女性は、かなり動揺していた。
「わ、私は確かに…」
その時、割れた窓の一つから、ハトが一羽入ってきた。そして、丁度土煙が晴れたところに立ち上がったキッドの手にとまった。このハトが、警察宛のメッセージを運んだのだ。
「く、くそぉー…」
スネイクは歯軋りしてキッドを睨んでいたが、やがて「退け、退けぇー!!」と命令した。
キッドはそれにほっとしてふと下を見た。…そこには、まだ爆発していない爆弾が残っていた。
「や、やべっ!」
そう言うが早いか、キッドとコナンは走ってそこから離れた。それと同時に、4階のあちこちに仕掛けられた爆弾が一気に数十個起動し、大規模な爆発が起きた。ちらりと向こうにスネイクのニヤリとした顔が見えたが、次の瞬間、天井が様々な瓦礫とともに落ちてきて、コナンとキッドは、その直撃は逃れたものの、壁と瓦礫の間に閉じ込められた。
「おーい、生きてるか?」
「…あぁ」
キッドの声に、コナンが建物の残骸を体から退けながら答えた。
「ずいぶん奥に来ちまったな…どうする?この状態じゃ、出るに出られねぇぞ!」
「心配無用だよ、探偵君」
キッドが、コナンに向かってウィンクした。
「ここ見てみろよ」
キッドが、壁の一部をコンコンと叩いた。一部に、少々出っ張った部分が見える。そこを強く引っ張ると、板が外れ、窓が現れた。
「あのジイさん、窓が多いと逃げられる可能性が多くなると思って、目に見える余計な窓を塞いだんだろうな…さっきここを調べた時に見つけてたんだ。奴らが気付いてなかったのがラッキーだったぜ」
そう言ってキッドが窓を開けた。向こうで、スネイク一団と警察のパトカーが追いかけっこをしているのが見える。
「中森警部、さっき出した予告状と、一般人に成りすましたオレの仲間の『キッドが髭面の男に変装して逃げた』って証言で、アイツがキッドだと思い込んでくれたみてーだな」
「…なんか、あっけなかったな」
退散していく敵を見て、コナンがジト目で言った。
「まーな…この間、ベルツリー急行でお前に付き合わされた時の奴らよりは、よっぽど詰めが甘い連中だよ…」
コナンが、アハハ…と笑って、後ろを振り返った。その時、コナンの表情が変わった。
「おい、キッド…!」
キッドがその声に振り返ると、キッドも驚愕した。瓦礫の下に、誰かの右手が見えていたのだ。
「キッド、そっち持って!!」
「あぁ!」
二人はすぐさま傍へ駆け寄ると、手の上の瓦礫を持ち上げはじめた。しかしかなりの量の瓦礫が周りにあり、下手に瓦礫を動かすと一気に崩れる恐れがあるため、時間をかけて上から慎重に瓦礫を取り除いていった。
「…う…」
かなり時間が経ち、だいぶ瓦礫の山が小さくなった時、手が、ピクリと動いた。さらに持ち上げると、手の主はあの女性だった。
「あ、あなた達…」
女性が、蚊の鳴くような声で言った。キッドとコナンは、黙々と瓦礫をどかし続けている。
「ど、どうして…私を助けるの?」
「『どうして』?」
キッドが、女性に笑顔を向けた。
「目の前に助けを必要とする人がいるのに、見捨てることなんてできませんよ。それより…どうして戻ったんですか?」
女性がハッとした。そして、固く握っていた左手を開いた。そこには、小さな指輪が一つ乗っていた。
「これを、落として…」
「大切なものなんですね…」
「えぇ…亡くなった主人のです」
女性が、寂しそうに笑った。
「…私、丙午の生まれなんです」
キッドとコナンは、その言葉に顔を上げた。
「私、ずっと不幸でした…丙午の女はずっと他人から避けられて…でも主人は、そんな迷信は信じないって言ってくれました…でも、最期は…ある殺人事件について無実の罪で捕まって、犯人とされたまま亡くなりました」
「えっ…」
コナンが目を細めた。
「どうして、無実の罪だって…?」
「私…警察が犯行時刻だとした時間帯は、ずっと主人と一緒にいたんですよ!?」
女性が、急に語気を荒げた。
「でも警察は、身内の証言は参考にしかならないと言って、取り合ってくれませんでした…そして主人は、元々体が弱かったうえに、長時間きつい取り調べを受けて、病状が悪化して、警察病院の中で死んだんです」
女性はそこまで一気に言うと、小さくため息をついた。
「私は、殺人犯の妻とされて、何もかも失いました…そんな時、あの組織に拾われたんです。私…実は、マジシャンを目指していたんです。小さい頃、親に連れて行ってもらった黒羽盗一さんのマジックが、とても印象に残っていて…」
キッドが、その名前に反応した。
「…どうりで、手が早かったわけですね…私がこの近くに待機させていた仲間に連絡を取ろうとするまで、携帯を盗られたことに気づきませんでしたから」
「すみません…」
そう言って、女性は携帯を取り出し、キッドとコナンに返した。
「組織も、私の行動の素早さを買ってくれたみたいでした…でも、結局いいように使われて捨てられただけ…本当、つくづく馬鹿な女ですね、私…迷信と同じように、周りを不幸にしてばっかり…主人も、あなた達も…」
「…」
コナンが、その言葉にうつむき、黙って女性の足に乗っていた一番大きな瓦礫に手を伸ばした。が、そこで
ふと手を止めた。
「ど、どうしたの?」
「…足、痛くない?」
「…え?」
女性の足は、長時間かなりの重量の瓦礫の下敷きになっている。それなのに、平気で喋りつづけている女性を、コナンは不審に思ったのだ。
「べ、別に痛みは…」
「…それ、やばいんじゃねーか!?」
コナンが、思わず叫び、キッドと顔を見合わせた。
「もし、クラッシュ症候群になりかけてたとしたら…!!」
二人の目が、急に険しくなった。そしてキッドは、スマホで誰かに電話を掛けるや否や、受話器に向かって大声で怒鳴った。
「ジィちゃん、水だ!!大至急、水持ってきてくれ!!!」
コナンは、なんとか最後の瓦礫を退けようとしていた。しかし子供の力では持ち上がるはずもなく、びくともしなかった。電話を切ったキッドも、瓦礫を持ち上げようとしたが、右肩と左足の傷が重さに耐えられず、途中で「…ツッ…」と呻き声をあげると、手を放してしまった。
「くそっ、早くどかさねぇと…」
キッドは、何か使えるものがないかと辺りを見回し、あるものを見つけた。それは、さっき見ていた廃材を使った作品の残骸だった。
「これだ!」
キッドは、トタン板を無理やり瓦礫の下に押し込み、さらにその下に鉄パイプを入れた。それを見てコナンはキッドがてこの原理を使って持ち上げようとしているのだと理解し、手ごろな大きさの破片を持ってくると、パイプの下に滑り込ませた。
「あ、あの…クラッシュ症候群って…?」
懸命にパイプを押し下げようとする二人を見ながら、女性が恐々訊いた。
「今、お姉さん、足の感覚がないんでしょう?」
コナンが、真剣な表情で女性の顔を見た。
「腕や足の筋肉が圧迫されて、動脈や静脈の血流が遮断された状態が続くと、横紋筋融解症っていうのになって、筋肉の細胞が壊れる。さらに、その後圧迫から解放されて、筋肉に再び血液が流れ始めると、壊れた細胞に血液の水分が奪われるから、体循環の水分が急激に減って脱水症状になり、急性腎不全を起こすんだ」
「…それに、壊れた細胞からはカリウムが出て、カリウムが急増することで心停止を起こす、致死性の高い病気だ…早く人工透析が受けられる病院に連れて行って、カリウムを減らさないと手遅れになるぞ」
キッドが、コナンの言葉を継いだ。女性は、今聞いたことにショックを受けた。
「え…!?でも、今のところ具合が悪いわけでもないし…」
「自覚症状がないのも、この病気の特徴なんだ」
キッドが、少しずつ動いてきた瓦礫を押して言った。しかし、女性が不安そうにしているのを見て、フッと笑った。
「大丈夫…絶対、助けますから」
キッドはそう言って、手に力を込めた。すると瓦礫は、もう少しで女性の足から離れるところまで動いた。次にコナンが横から力いっぱい押すと、瓦礫はゴロンと転がって、完全に足から退けた。すぐさまキッドは女性を抱え上げ、翼を広げて窓から飛び出した。コナンも続いて飛び出ると、グライダーの取っ手にしがみついた。
その時急に、地上から水のペットボトルがものすごい勢いでこちらに向かってきた。何とか受け取ったキッドが下を見ると、何やら大きなパチンコのようなものが見えた。
(ジイちゃん、無茶しすぎだろ…普通に投げても届く高度飛んでんのに…)
キッドは苦笑したが、すぐにそのペットボトルを女性に渡した。
「飲んでください。脱水症状を防げば、症候群になるのも予防できます」
女性は、恐る恐る受け取ると、「ありがとう」と感謝を述べた。キッドは微笑むと、紅葉林の上を、まっすぐ市街地に向かって飛んでいった。

その日の夜は、どこのニュースでも、『怪盗キッドが重症の女性を病院に届け、風のように去っていった』という話題で持ちきりだった。ある街を一望できる山の展望台の上で、キッドはワンセグに映ったそれを見て、少々呆れて言った。
「平和なこった…それよりオメー、よくクラッシュ症候群だって分かったな」
「あぁ…かなり長い時間下敷きになっていたし、麻痺もあったしな…それにこの病気は、阪神淡路大震災で注目された病気だから覚えてたんだ」
「そうか…あ、それと、さっきジ…オレの仲間から連絡があって、探偵事務所を張ってた奴ら、撤収したってさ」
「分かった…んじゃ、博士にでも連絡して迎えに来てもらうよ」
コナンがそう言った後、二人の間に長い沈黙が広がった。しばらく経ってから、キッドが口を開いた。
「…気になるんだろ?」
「え?」
「彼女が言ってた、冤罪事件のことが」
コナンは、黙って頷いた。キッドは頭の後ろで手を組むと、空を見上げた。
「ま、そういうことはオレの専門じゃないから、オメーに任せるよ。んじゃまたな、名探偵」
キッドは、翼を広げ、眼下の街の中へ消えていった。コナンは心の中で(次は捕まえるからな、気障な怪盗さんよ)と茶化したが、すぐに考え込んだ。女性の話を聞いた時、嘘を言っているとは思えなかった。一体、何を決め手に、有罪であると警察は判断したのだろうか。
―明日、目暮警部に話を聞きに行こう。
満天の星空を眺めながら、コナンはそう心に決めた。

kidandconan-ends.jpg
絵:トウィン-ミックス

<終>

Next Conan’s Hint!
血痕




あとがき
本当に、お待たせしてすみませんでした
待たせた上に、なんだか予想できるような展開でさらになんか次への伏線みたいなの残しちゃっててすみません…
しばらく書いてないうちにベルツリ編挟んだり、サスペンスドラマ見て新たなネタ思いついて書き足しちゃったり…と、当初の予定から大幅にストーリーが変わってしまいました(最初は2話でスッパリ完結させるつもりだったのに…苦笑)
推理とかに関しては全くのド素人が書いてますので、温かい目で読んでやってください(←あとがきで言う事じゃないですね笑)
これから、リク小説とかも書いていくので、続きは気長にお待ちいただければ幸いです


★BACK★
関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

わー・・・
なんか…すごいことになってますねえ
今度は・・・勝手に重要キャラ的なの作って小説の中に出してください!!
たとえば・・・APTX4869を飲んで幼児化してしまった人とか?んでその人がコナンのクラスに転校してきたとか!!
そうなると1年B組ってかなり転校生多くなっちゃいますね…
じゃあほかは・・・子役とか。
コナンはミステリアスな子供という印象がありますからその類の子供がいい感じに出てきてほしいな~っていつも思ってるんです!!
これからもブログ楽しみにしてます!!

Re: 麻柯さんへ

> わー・・・
> なんか…すごいことになってますねえ

読んでくださったんですね!ありがとうございます!!

> 今度は・・・勝手に重要キャラ的なの作って小説の中に出してください!!
> たとえば・・・APTX4869を飲んで幼児化してしまった人とか?んでその人がコナンのクラスに転校してきたとか!!
> そうなると1年B組ってかなり転校生多くなっちゃいますね…
> じゃあほかは・・・子役とか。
> コナンはミステリアスな子供という印象がありますからその類の子供がいい感じに出てきてほしいな~っていつも思ってるんです!!

大変申し上げにくいんですが…
「このブログの小説を読まれるかへ」にも書いているんですが、ここのブログでは小説は、『原作の世界観を壊さない』ということを前提に執筆しています。
なので、このリクエストにはお答えできないかもしれません…
「APTX4869を飲んで幼児化した子供が転校してくる」ストーリーは、前から何度も考えたことがあるんですか、私の脳内ではそれは組織壊滅の話へとつながっていくので、このブログでは書けません…
でも、もし時間の余裕があれば、別のツールでそういった話も書いてみたいと思います。

だけど、子役が登場する話というのは面白そうですね!少し考えてみますね(^^;)

> これからもブログ楽しみにしてます!!

ぜひまた遊びに来てくださいね~!!(^▽^)

始めまして!!

小説読ませていただきました(〃ノωノ)


もう・・・・・めちゃくちゃ面白かったです!!!!!!

かなり読み込んでしまいました笑


続きを是非読みたいと願っておりますので、続きを書いて頂けたら幸いです

Re: まきさんへ

> 始めまして!!

はじめまして!まきさん!(^^)

> 小説読ませていただきました(〃ノωノ)
> もう・・・・・めちゃくちゃ面白かったです!!!!!!
> かなり読み込んでしまいました笑

喜んで頂けて嬉しいです♪がっつりパワーいただきました(≧▽≦)
あ、小説としては、私の姉妹ブロガー・トウィン-ミックスの「つれづれ創作工房」(右にバナーあります)に載ってる「誘拐編」というコナン小説も面白いですよ!

> 続きを是非読みたいと願っておりますので、続きを書いて頂けたら幸いです

気長に書いてまいりますので、気長に待っていてくださいね(笑)
Profile♪

ねこたん♪☆

Author:ねこたん♪☆
出身地:秋田県
血液型:AB型

コナン、鬼太郎が大好き!進撃の巨人、鬼灯の冷徹にもハマり中♪ 
好きなキャラは、コナン君、世良真純ちゃん、鬼太郎、蒼兄さんetc…
(詳しくは一番最初の「初ブログ」記事を見てくださいね!)
単行本派+サンデー派=どっちも派(*^_^*)
高山みなみ署長を全力応援☆
そして秋田ケンミンなので秋田も応援!

このブログはリンクフリーです♪
bnr_Promenade_conanmorning.jpg

bnr_Promenade_conanmedama.jpg
↑こちら、お持ち帰り用バナー(≧▽≦)
(直リンクはご遠慮ください)
他にも種類あります!
「リンクについて」カテゴリからご覧ください♪


コメとか貰えるとすごく喜びます★
ぜひ足跡残してってください!
但し、荒らしや誹謗中傷と思われるコメントは、予告なく削除することがあります。


こちらも運営中です!よろしくお願いします♪
サークルブログ「YOKAI☆CLUB」
YOKAI☆CLUB
Pixiv

ツイッター
 ねこたん♪☆
 @nekotanndcgk
 ネタバレ垢
 @nekotannconan
 シェリーのひとりごとBOT
 @sherrygoto_bot
ニコニコ動画
user/29904536

<お願い>
このブログに掲載されている文、写真、イラスト等の、無断での複写・転載はご遠慮ください。
(自分のブログに文やイラストを載せたい等の希望がある場合は、コメント・メール等で意思表示お願いします!)
「あ、この画像消えてる!」と思われた場合は、その場所をクリックすると見れる…はずです。。

来てくださってありがとうございます♪
2013/5/3 130000ヒットありがとうございます!
2013/7/28 200000ヒットありがとうございます!!
2014/1/19 300000ヒットありがとうございます!!
Thanks! (*^_^*)
現在の閲覧者数:
Category
最新記事
最新コメント
Twitter
nekotann1th-nekos.jpg
管理人のツイッターです!
のんびり呟いてます♪
月別アーカイブ
見たい月をクリックすると「記事一覧」がトップに出るので、見たい記事をすぐに探せます♪
Calendar & Clock
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
Link♪
検索フォーム
cona-sera-icon-tonekotan-s-cut.jpg
気になる記事はあったか?
もし見つからなかったら、キーワードを入れて検索してみてくれよな!
記事の題名から探したいときは、「記事一覧」カテゴリが便利だぞ!
Blogヒストリー
12.5.12 「ねこたん♪☆room」開設
12.5.14 カウンター設置
13.3.21 10万ヒット突破
13.5.12 ブログ開設一周年
     ブログ名を「Promenade*」
     に変更
13.7.28 20万ヒット突破
14.1.19 30万ヒット突破
メールフォーム
cona-nekotan-icon-kitaneko-s.jpg
ここから、管理人にメールが送れますよ!
何か聞きたい事があったら使ってね♪

名前:
メール:
件名:
本文:

参加しています♪
blogramで人気ブログを分析
カウントダウン
QRコード
QR
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。